チガウノ

真っ暗な世界に唯一人で居ました。

『チガウノ』

真っ黒な場所に一人きりでした。

『チガウノ』

わからない。ワカラナイ。
瞼の裏に移るのは、
意味の分からない図式だけ。

『ドウシテ』

何を間違ったのだろう。
どこで間違ったのだろう。

『チガウノ…ドウシテ…?』

ゆっくりと瞼を開けば、
目に痛いほどの紅の世界。
鼻をつく鉄さびの匂い。
私の瞳から零れたのは、

真っ赤な真っ赤な涙だった。


幼い頃に書いたものですが、さらに幼い時に書いたものを書き直したものです。
今書き直すとまた違った文章になるのでしょう。
そして、また数年後に幼いと嘆くのでしょうね……。